デヴォン山岡

『インターステラー』

最高。 もう最高としか言い様がないほど最高。俺が観たかったモノが全部出てきたというか、このサービス精神はスゲエなと。宇宙映画ってのは、まずでっかくなきゃいけない。 スケールとか想像力とか世界観とかもそうだけど、そもそも空間がでかくなきゃダメ…

『ニンフォマニアック Vol.2』

相変わらず最高。後編はほとんど『アンチクライスト』のポップバージョンって感じで、シャルロット・ゲンズブールさんの、ヘンタイウケを狙っているとしか思えないほど美しくないヌードを死ぬほど堪能できる。ヘンタイ度はさらに倍!アホらしさも倍!で展開…

『ニンフォマニアック Vol.1』

超絶傑作だ。 もう素晴らしすぎて、映画開始直後から感動と興奮で震えが止まらない圧倒的な作品。 色情狂の女性が自らの本能に忠実なセックス半生を語ることで、キレイごとに満ちた常識的思考と傲慢な人間社会をドン底に叩き落とすという、とんでもなく痛快…

『ザ・ゲスト』

身を守るために邪魔者を容赦なく始末する人間って本当に魅力的だなと思う。 少なくとも、常識人のフリをしていながら、影で愚痴ばっかり言っている奴よりはよっぽど健全だし、なにより野蛮であることは「生きることに真剣だ」という証拠でもある。真剣に生き…

『サボタージュ』

この作品を鑑賞した日の夜は、謎の組織にとっつかまって処刑されそうになる夢を見た。処刑直前で目が覚めて、冷や汗まじりで身震いしながら時計を見るとまだ深夜3時。当然のように、すぐさま再度眠りにつくことなどできないので、数秒前まで見ていたこの世の…

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』感想文

オゲレツアニメシリーズ最新作は、オゲレツアニメシリーズの名に恥じない史上最高のオゲレツレベルで展開するオゲレツ集大成みたいな内容だった。 「オゲレツ」とはもちろん、本能に忠実であるという意味の褒め言葉である。 「序」〜「破」のポップさは身を…

2013ローデッドランキングは2月中旬に発表します

映画フリーペーパー「LOADED WEAPON(ローデッドウエポン)」の2013年映画ベストランキングがついに決定しました! メンバーへのメールやHPへのコメント、その他もろもろで参加してくださったみなさま、素晴らしいベストテンをありがとうございます! 気にな…

『マラヴィータ』

この作品の素晴らしさは、現代社会がマフィア社会以上に殺意の湧く世界だということに気付かされるところにある。 学校、役所、近隣の住人との付き合い、なにから何までイラつくことばかりで、マフィア親子のみなさんはストレス溜まりまくり。 気の食わない…

『劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』

『魔法少女まどか☆マギカ』は、魔法少女という萌え素材を扱っていながら、根底にSFの基本要素があり、また生と死をためらわずに表現しているというところが、制作サイドの媚びない姿勢を感じさせるので好きだ。 テレビシリーズはとことん悲惨な作品で、前半…

『ワールド・ウォーZ』

なぜか巧妙に「ゾンビ映画」であることが伏せられているこの映画。見る人が見れば予告でひと目でわかるし、そもそも原作があるので知っている人はもちろん知っている。だが、あまりゾンビに関わりのない人にとっては、かなり分かりづらい紹介のされ方。これ…

『真夏の方程式』

ガリレオこと湯川学と旅先で出会った少年との思い出深い「夏休み」。この作品に漂う圧倒的「夏休み感」は、まるでスクリーン全体が太陽であるかのように、目がくらむほど眩しい。 悲しい事件が起こるが、そこに湯川が関わることで、悲劇の中に一筋の希望の光…

『クロユリ団地』

恐怖は社会に根ざしていなければならない。いまさらPCモニターからオバケが飛び出すような話をしていても単なるギャグにしかならないのだ。 邦画ホラーは、バカのひとつ憶えみたいに『リング』や『呪怨』をやってきたが、中田秀夫監督はまた新たな方向性を示…

『コズモポリス』

最新作『コズモポリス』は、最高峰のクローネンバーグ映画だ。すべてがそろったハイテクリムジンで移動する裕福な男。 ボディーガードまでついているどう見ても安全な環境。外では貧困者たちによる暴動が起きていて、銃ナシでは危険すぎる界隈。 あげく自分…

『ハッシュパピー バスタブ島の少女』

国や自治体は弱い者の味方だ。福祉、介護、医療、生活保護など、弱者を手厚くサポートする機能が確立していて、誰もが基本的生活が送れるよう配慮されている素晴らしき現代社会。しかし、そんな恩恵は社会から一歩外にでてしまったらまるで無くなってしまう…

『悪の教典』

今世紀最高にロマンチックでセクシーな映画。 三池崇史監督は、園子温が回りくどく説明しながらやるようなことを、ドストレートに容赦なく悪びれもせずにやってのける。 宗教や哲学や文学を持ち出すヒマもなく、野蛮なる本能のまま暴力を描くとこが潔くてい…

『パラノーマル・アクティビティ4』

観る人が観れば死ぬほど怖い映画。 それがこの『パラノーマル・アクティビティ』シリーズだ。 1作目は、「寝室をビデオ録画するカップル」って設定以外はストーリーもドラマも何もない超低予算映画だった。 派手なシーンなどひとつもなく、単に設置した固定…

『リンカーン/秘密の書』

リンカーンさんがヴァンパイアハンターだったとか、実はどーでもいい。マジで。ストーリーなんか、もう勝手にやってくれって気分だ。この作品の凄さは、常識ハズレな演出と大胆不敵な編集なのだ。 まず展開がとんでもなく速い。 よくあるスピーディな展開な…

『エクスペンダブルズ2』

なんていうんだろ。ハッキリ言って、こんな映画に俺は興味なんかないぜってスタンスで生きたいじゃん、人として。 「エクスペンダブルズ見てえ」 なんてこと、間違ってもクチに出しちゃダメだ。あんなオッサン連中しか出演してない、バカ丸出しのビジュアル…

『アウトレイジ ビヨンド』

「てめえナメてんのかコノヤロー!」 「ナメてねえよバカヤロー!」 こんな知的なやり取りが2時間ずっとつづく、まさにエレガントなひとときを満喫できる上流階級の映画体験。 それが我が最愛なる『アウトレイジ ビヨンド』である。 この映画はもちろん、北…

『プロメテウス』

この作品はもう冒頭から凄まじい。 信仰など知らんとばかりに、とてつもなくブッ飛んだ人類の誕生を、オープニングでイキナリ突きつけるっていうね。 まさに大胆不敵! その後飛び出すのはエイリアン1作目を彷彿とさせる「PROMETHEUS」のタイトルバック。あ…

『アベンジャーズ』

映画『アベンジャーズ』におけるキャッチコピー「日本よ、これが映画だ」は、すこぶる出来のいいコピーだと思う。 だってさ、もう業界に対する風刺が効いてるじゃんか。 『アベンジャーズ』は、マーベル映画の人気ヒーロー「アイアンマン」「ソー」「キャプ…

『ムカデ人間2』

人間Aの肛門と人間Bの口を縫い合わせて、そんなのを何人も繋げてムカデ人間を作ろう!という知的かつエレガントな発想の映画『ムカデ人間』。 人間A(先頭)が食ったモノはウンコとして人間B(2番手)の口に入ると。 で、当然人間Bのウンコも次につなげられ…

『アメイジング・スパイダーマン』

スパイダーマンの次世代バージョンが登場だよ!本当にね、俺はスパイダーマンが死ぬほど好きなのだ。スパイダーマンを観てない奴となんかコミュニケーションとりたくないってくらい、俺の中でスパイダーマンは聖典なわけ。スパイダーマンはね、なんとなく他…

『バトルシップ』

とにかく元気良すぎ。公開前からすごく感じていたんだけど、もうタイトルそのものが元気いいよね。『バトルシップ』だもん。もう、なんかカッコイイこと言おうとか、オシャレ感出そうとかそういうのナシで、ひとこと「バトルシップ!」って言っちゃうセンス…

『アウトレイジ』

『アウトレイジ』は、どう考えても北野監督最高傑作。 ヤクザ同士がモメまくって、みんな揃って「てめえナメてんのかコノヤロー!」ってスゴんでいるだけの映画。 ノンキなヤクザキャラ連中の人間描写は絶妙だし、セリフは単純明快で余計な会話は一切ナシ。 …

『アルマズ・プロジェクト』

もうSFスリラーってジャンルが死ぬほど好き。 なんだろうねこの面白さ。 とにかく怖いよね。宇宙という存在そのものが。 宇宙に行く映画って、キンタマが縮みあがるほど怖すぎるから、鑑賞中は無意識にずっとキンタマさすってる。 エンドロールで初めて気付…

『第9地区』

映画ヲタクの作る映画って、結局のところ「映画大好きパワー」という名の一種の暴走が生み出した作品が多い。 そういった勢いだけの作品は、大胆でかつストレートな表現が心地よくてそれなりに楽しめるのは間違いないけど何かが足りないのも確か。 で、何が…

『ハート・ロッカー』

いついかなる時でも、性的欲求が生まれれば迷うことなくオナニーに身を投じる俺は、さながら性的欲求処理班の一員といったところ。 しかし、イラクで日々命を削って奮闘している爆弾処理班を描いた映画「ハートロッカー」の切なさに比べたら、そんな俺のオナ…

『ラブリーボーン』

ピーター・ジャクソンの最新作『ラブリーボーン』はスゲー映画だった。 残酷なんだけどロマンチックで、哀しいけどちょっと幸せ。 ファンタジー映画としてもサスペンス映画としても超1級の、センス抜群の人間ドラマ。 とにかくセンスだよね。センス。 作品の…

『THE 4TH KIND フォース・カインド』

この作品は本気で気持ち悪い。 でも、そのおぞましさが快感で、かなり刺激的な作品。 ミラ・ジョボ嬢が、実在している精神科医を熱演するって設定の、再現映画ドキュメント(もちろんフェイク)。 この「再現映画」ってのがミソで、あくまで「映画」ではなく…