『シン・ゴジラ』

問答無用の100点満点!

観に行かない奴は映画ファン失格!観て興奮しない奴は怪獣ファン失格!観て勃起しなかった奴は人間失格
つまり今世紀ナンバーワン!この映画さえ観ておけば、もはやすべての映画は不必要だと断言してしまうくらいの超絶傑作なのである。

物心ついたときから「ゴジラ」なんてものは子供向け怪獣映画にすぎなかった。なんせお正月映画で『とっとこハム太郎』と同時上映になっていて、ハムスターのくせに日本語が理解できて、飼い主よりも人生経験豊富で、同居しているペットの犬(どんちゃん)を部下のように扱うハム太郎のほうがゴジラなんかよりもよっぽど恐ろしい。もし「ハム太郎VSゴジラ」が実現したとしたら、おそらく仲間のハムスター1億匹くらいを引き連れたハム太郎連合軍によってゴジラなんかあっさり始末されそうなほどであった。

いや、今回は違うんだってマジで。

シン・ゴジラさんは、今までのイメージである「愛すべきキャラクター」、「破壊者であり守護者でもある存在」みたいな軽薄な雰囲気は皆無。あのハム太郎ですら、出会いがしらに踏みつけられ「へけ!」なんて言うヒマもなくぺちゃんこ必至。

つまりヤバすぎるのである。
巨大生物としての恐怖と存在の忌まわしさ、圧倒的な破壊力、そしてなにより姿カタチが超気色悪い。

「死臭、もしくはウンコのニオイがしそう」と言えば伝わりやすいだろう。

そんな、今世紀最大にハタ迷惑な存在が東京に上陸したら、政府はどうするのか?
わかんない。劇中、国のお偉い方は「もうわかんないどうしよう」って感じで混乱しまくるリアル。しかし、わかんないなりになんかする。テキトーに手を打つわけだが、そのテキトーさが我が国らしくて、さらにそのテキトーな感じで乗り切れちゃいそうなところも我が国らしい。ゴジラ対策本部のみなさんが右往左往して会議しているシーンがとにかく面白い。

観たら確実に「日本すげー!」ってなる。これはもういろんな意味で。日本の柔軟さというかイイ加減さが、災害時に生かされることもあるんだなあなんて。半ば呆れつつも、微笑ましくもなる感じ。俺も日本人なんだなあ。

2014年のギャレス・エドワーズ版ハリウッド『ゴジラ』などとはまるで違うスペクタクル。描かれているのは、人間でもゴジラでも戦争でもない。「日本」という国そのものだ。

よって次の選挙では、「ゴジラ上陸災害対策」を掲げた党に票を入れることに決定!