『GODZILLA ゴジラ』(2014年版)
東宝ゴジラ信者ではない俺から見ても、ハリウッドが改めて作ったこのゴジラはとてつもなくクールだった。
東宝ゴジラにほとんど忠実なデザインはもちろんのこと、漂う神々しさや予測不能な動きにも明確な意思を感じるとこなんかもいい演出してるなと。
そう、とにかくゴジラの演出が最高なのである。
百戦錬磨の無駄のないバトルスタイル、放射能ブレスを吐き出す前の背ビレの輝きとか、なにより地響きを起こさんばかりの巨大な咆哮がカッコいい!
ゴジラの咆哮に震えるなんて経験が訪れるとは思わなかった。マジでゴジラ最高である。
が、しかしだ。
演出が最高だからこそ、不満が残る映画だった。
この映画、ゴジラが「神様」化しているので、ガチで「いざという時」しか現れないではないか。
登場までとにかく引っ張る。
引っ張ったぶん、登場シーンの感動とカタルシスはハンパないが、それまでのフラストレーションもハンパない。
あまりにもゴジラが出ないので、鑑賞中にカウンターを見たら、なんと最初のゴジラ登場シーンが、映画開始から57分後であった。
1時間近く生殺し!
少年ジャンプだったら5週くらい主役が出ない状態みたいなものなので、気の短い編集長なら即刻打ち切られるレベルだ。
しかも、やっとこ登場したと思ったら、すぐに周囲の人間連中の混乱シーンに切り替わるという寸止めプレイを多用。
マゾっ気がない俺には拷問でしかないので、だんだんドラマ部分がうっとおしくなってくる。
クライマックスのゴジラVSムートーのバトルは燃えたが、合間にクソ人間パートのクソエピソードがクソ挿入するのでクソ邪魔くさくてクソいらつく。
クソな人間どもなんかほっといて、思いっきり暴れまくるゴジラが見たかった。
つまり続編は、ドラマはどーでもいいので、人間のセリフ無しで怪獣の咆哮のみでストーリーを展開させろや!ってことで、まさかの0点!