『ミュータント・タートルズ』
カメである。
カメでニンジャでティーンエイジャー。
その名も「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」。
なんでカメのニンジャが世界を救う話なんかを観なきゃならないんだ!などと文句を言うひともいるかもしれないが、ノロマなはずのカメがとんでもなく強いニンジャってだけでもう最高じゃないか!
なんだかよくわからない実験で人間化し二足歩行になったカメを、なんだかよくわからないけど便乗してもの凄く強くなったネズミが訓練してニンジャに育てるという、もうどこをどうツッ込んでいいのかわからない設定。
初期設定の時点でブッ飛びすぎていて、もはや受け入れるしか道が無いというこの強引さ。
とにかく上映中は、カメニンジャが巻き起こすド派手な大暴れにただただ圧倒されるといった状態だった。
日本刀を振り回すカメ、ラップするカメ、メカに強いカメ、ピザを食べるカメなど、誰も見たことがないカメさんたちの生態に、爬虫類好きは激怒するか呆れるかのどっちかなのかもしれないが、俺はもう大喜びなのである。
おい、カメ!
デカい甲羅をしょってるクセして、なんでそんなに身軽なんだよお前らわ!
100点/100点満点中
この4人のカメさんたちは、乱暴だし、食いしん坊だし、口悪いし、後先考えないし、女性の扱い知らないし、多少ワル乗りが過ぎるので、ヒーローとしてあまりにも行儀が悪い。
しかし、この作品の原題は「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」。
そう。
このカメさんは、ミュータントでニンジャであるよりも先に、ティーンエイジャーなのである。
十代の若者ならではのやんちゃぶりこそが、カメさんたちの魅力。
ハリウッドイチやんちゃなプロデューサーのマイケル・ベイらしい、すこぶるノー天気なアクション超大作だ。
観ろ!