イントロダクション

デヴォ編集長の気分が乗った時にのんびりとしたペースで発行されるフリーペーパー「ローデッド・ウェポン」。
相変わらずローデッドなのかロゥデッドなのかウエポンなのかウェポンなのか、その辺のネイティブ発音の統一感も人によって様々。
最近のキャッチコピーは
【世界初!映画にそれほど関心がない人間が必死に映画を考えた次世代“バカ”映画フリーペーパー】
北海道のその辺などでたまに手に入れる事が出来る最も適当且つクダラナイ冊子ではありますが、今や発行から多分6年とか7年ぐらい経過し、道外でも郵送を希望してまでして読みたがる、わけのわからぬファンが増えているとか、いないとか。
そんなどうでもよい日々を過ごしていた2010年6月。(←恐るべし鮮度の無さ)
初監督作品『カケラ』をひっさげて初日舞台挨拶するべく、札幌のシアターキノへ訪れた安藤モモ子監督に無謀にも取材を試みた我らローデッド・ウェポンのしょうもないメンバー2人。
「ところで取材ってどうやるの?」という根本的な問題すら解消出来ずに、二言目には「後は話の流れで何となく」と言い出すDJ亜星と、「そんな事ふつう聞かないでしょ」と最もしょうもない日本代表のDJ亜星にさえ窘められる映画について全く詳しくないもっさん。
そして「こんなんで大丈夫なんだろうか」という追いつめられた精神状態のまま、映画館に併設されたジャズが心地よく流れるオシャレ空間のキノカフェにて、終了時間さえ誰も知らないまま始まった取材・・・。
お食事中も取材OKという優しさに甘えて無邪気にドンドン話しかけ、約3倍の時間をかけて召し上がって頂くという満腹中枢攻撃を苦ともせず、どんな角度からネタを振っても誠実でありながらフランクで間違いのない対応をしてくれる安藤監督。
その懐の深さに終始感動せずにはいられませんでした。
今回、「これ、取材なのかなんのか分からなくなってきた」とウッカリ本音を漏らしてしまいながらも、多くを語ってくれた監督の心意気を無駄には出来ないという事で急遽、その内容を構成上どうしても大幅にカットせざるを得なかった、完成するまでに何故か半年も費やしたという薄っぺらい本誌38号とは別バージョンでブログ上にアップする事に致しました。
本題である『カケラ』の宣伝以外にも、ギンギラギンにさりげなく自らが愛する人達の関連作品を宣伝している安藤監督の愛。
途中、全然関係のないニコラス・ケイジの名前が幾度となく飛び出しカオス状態に陥ったりもしましたが、終わりよければ全てよし。
話を聞けば聞くほど共感する事が余りに多く、好きにならずにはいられませんでした。
後日、もういっその事フリーペーパー名を『LOADED WEAPON』から『LOADED MOMOKO』へ改名した方がいいんじゃないのか、という議題があがったほど。
一見、余計な会話しているように思えてそれを割愛しなかった理由としては皆さんに少しでも安藤モモ子監督の最っ高な人間力を感じて欲しいから。
そして色々な角度から興味を持ってもらい『カケラ』、そして近い将来作られるであろう新作をも観てみたい!と思ってくれたら、まぁそれでいいじゃん!
どう考えても、こんな監督が作る映画がツマンナイはずはないっていう確信を持っていただけるはず。
既に『カケラ』を観た人は「なるほど」と見解が深まり、未見の人は「観てみたい」思わせるインタビューになっている事と信じて、それではタップリと時間をかけてお読み下さい。