『エスター』

おう!みんな!
元気してるか!


いや、いろいろ言いたいことは山ほどあるんだけどさ、そのほとんどが卑猥なワードの数珠つなぎみたいな感じだから、なにかと口には出せないとこあるんだけど。


まぁ、あえて挙げるとしたらアレだよ。
もうさ、青少年育成とか児童ポルノ規制とか、クダラネーきまりで芸術の幅を狭めるのはやめてくれ!ってことだね。
野蛮なものを排除した芸術なんて、誰の心にも響かねーよ。


「レーティングなんて知るか!俺たちはただ単に、気の利いたホラー映画を作りたいだけなんだ!」という高い志を掲げ、良質な作品を続々と作りつづけるプロジェクト【ダークキャッスル・エンターテインメント】を知ってるかい?
ハリウッドでわが道を行く変態プロデューサーのジョエル・シルバーロバート・ゼメキスが、これまたハッタリホラーの神ウィリアム・キャッスル監督にあやかって立ち上げた会社なんだ。
しっかり憶えておけよ、ガキども!


すぐに脱いで消えるグラビア女優の名なんて憶えなくてもいいから、【ダークキャッスル】だけはしっかり頭ん中に入れておけ。
んで映画観たいけど、何を観たらいいのかわかんないとか、そーゆう時は【ダークキャッスル】の映画を探せ。


マジでだまされたと思って1作観てみたらいいんだよ。
開始数秒ですぐにわかるから。
「お!こりゃタダゴトじゃねーな」ってね。



合言葉は「しっかり怖くて、しっかり死んで、しっかり楽しい」。



最新作『エスター』は、まさに最高傑作と言っていい出来。
もう毎回のように傑作、傑作って言ってるけど、【ダークキャッスル】に関しては最新作が最高傑作だからね。
そのへんは間違いないの。
失速しないから。


んで『エスター』なんかは、作風が本当にクールだった。
主要キャラは年端もいかない子どもなんだけど、子役にも容赦なく身体張らせるし、大人でもビビるショックシーンをガンガン入れてくるし、そういうストイックな姿勢が素晴らしいわけ。
子どもだからって、表現に躊躇しないクールな演出ね。


やっぱ「子ども」が関わってくると、普通だったら気を使った演出になるんじゃないかと思うんだよね。
たとえばセックスシーンだったり、惨殺シーンだったり、発砲シーンだったり、教育的な部分での暗黙のタブーがあるわけ。


エスター』は、そういった配慮は全くナシですよみなさん。
セックス OK、殺し OK、子どもによる発砲 OK。
もはやなんでもありのアルティメット状態。


一見するとキチガイエスターっていう養女)によるサイコホラーなんだけど、やっぱり一筋縄でいかない展開が待ち受けてて、クライマックスの地獄展開は圧巻。
毎回サイコホラー観ると思うんだけど、キチガイの行動力って見習いたいとこあるな。
イケル!と思ったらすぐ殺しに行く、そのフットワークの軽さたるや、ギネス級だよエスター嬢。


そしてまたエスター嬢のキャラクターが完璧なのも感心した。
女性の観客はどうかわからないが、男性からすると最初から最後までエスター嬢の魅力にお手上げ状態。
知的でエレガントでなおかつセクシャル。


物語が進むにつれ、エスター以外のキャラがただのマヌケにしか見えなくなるほど魅力的。
ゆえに、途中からサスペンス要素などそっちのけで、エスターの勇姿にただただ見入ってしまうわけ。


とにかく、元気のいい子役たちの生命力あふれる演技が見られて、なおかつスリルと興奮が味わえる最高のエンターテインメントとして絶対必見の作品だ。


うん、じゃあちょっとウンコしてくるわ!
またな!