『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』


100億点満点!

 最高に面白い映画をひとつ挙げろと言われたら、俺は迷わず『アベンジャーズ』と答える。

 たとえば、俺は幼少時代にウルトラマンを見て魂が震えた。ものすごいパワー、空も飛べる。必殺のスペシウム光線は最強武器だ。当時は「いけ!ウルトラマン!」などと声援を送りながらテレビにかじりついていた。そして、大人になった今も「いけ!アイアンマン!」なんて言いながら、映画館で一喜一憂している俺がいる。
トニー・スタークは鋼鉄のアーマーを装着して、悪者をやっつける。ものすごいパワー、空も飛べる。手のひらから出るレーザーブラスターは破壊力抜群。胸のアークリアクター部分からも必殺ビームが出るから驚き。ふむ。ウルトラマンを見ていた時となんら変わらない。アイアンマンの活躍を見ている俺は、いつも心が震えまくっている。いや、アイアンマンだけじゃない。マーベルヒーローたちを見る時はいつもぶるぶると震えて、興奮で身悶えしている。
キャプテン・アメリカ。通称キャップ。アントマンスパイダーマン、超能力で戦うヴィジョンやスカーレット・ウィッチ、人間なのに超人的な強さのブラック・ウィドウやホーク・アイ。最新鋭のメカを身につけて大活躍するファルコンやウォーマシン。そんな正義の味方たちが集まったチームが「アベンジャーズ」である。

で、そろそろ本題に入ろう。
最新作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、なんとこのアベンジャーズが分裂してバトルをするのだ。悲しい。と同時に興奮を隠せない。最強のチームが紅白戦をすると、どんなバトルになるのか? 
もちろん想像を絶するとんでもないバトルになる。驚きの連続。禁断の争いだというのに、心は快感に満ちている。ウインターソルジャーと新顔のブラックパンサーも加わり、バトルはますます複雑に入り組んでいく。映画館が戦場になる。俺たち観客とスーパーヒーローたちがしっかりと繋がる。俺自身の信念や愛情、自由、孤独、人生そのものと結びついて、いつのまにか俺は歴史の頂点にいる。映画史の頂点。ラストにはすべての映画ファンを導く革新的な啓示が訪れる。いつの間にか俺は涙している。アベンジャーズの今後の行く末を想像し、希望と興奮に身悶えしながら、「ウルトラマン」に魅せられたあの頃を思い出す。
人生は素晴らしい。